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遺族補償年金

新聞報道によると、先日大阪地裁で、遺族補償年金の受給資格をめぐって、男性だけに年齢制限を設けた地方公務員災害補償法の規定は違憲とする司法判断が示されたとのことです。

遺族補償年金とは、会社員や公務員が業務上災害で死亡した時、その収入で生計を維持していた遺族に支給される年金給付です。受給資格順位は(1)妻または夫(2)子供(3)父母−などとなっていますが、死亡時の遺族の年齢に関し、妻には年齢を問わず受給権が与えられるのに対して、夫は原則60歳以上(会社員や地方公務員は55歳以上で支給開始は60歳から)という制限があります。

この受給資格の男女格差には合理的な根拠がなく、法の下の平等を定めた憲法14条に反するとして、違憲との判断を示したものです。

判決理由の中で、「法律ができた昭和40年代は、正社員の夫と専業主婦の世帯が一般的な家庭モデルで、男女によって受給の年齢が異なることに一定の合理性があった。しかし現在は、女性の社会進出が進んで共働き世帯が一般的になり、受給できるかどうかを性別で分ける扱いは合理的とは言えず、憲法に違反する」としています。

遺族補償年金については、地方公務員に限らず、民間企業などで働く会社員が加入する労災保険及び国家公務員についても同様の規定となっており、また、私傷病が原因で死亡した場合に支給される遺族厚生年金についても同様の規定があり、今後の行方が注目されます。