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労災事故発生時における企業責任

万一、業務上災害が発生した場合の企業責任には次のようなものがあります。

刑事責任
企業は、労働災害防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を講じ、事業所内における社員の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進しなければならないとされており、これらを怠り労災が発生すると企業及び事業主の刑事責任が問われることがあります(労働安全衛生法)。
また、刑法では、業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役もしくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も同様とする。と規定され、業務上過失致死傷等に問われるケースもあります。

民事責任
労働契約法では、使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。と規定され、また民法の不法行為責任あるいは安全配慮義務違反(債務不履行責任)を根拠に、被災した社員あるいは遺族から損害賠償請求が行われるケースがあります。

行政上の責任
労働安全衛生法では、企業側に法違反または労災発生の危険がある場合には、行政が機械設備の使用停止または作業停止をできる旨規定しています。この場合にはその危険が回避されるまで、使用できなくなり、結果として営業できないこととなります。

労災事故が発生し、これらの企業責任が発生した場合には、企業の社会的責任が問われることもあり、企業活動そのものに影響を与えるおそれもあります。これらのことからも、社員の方の安全及び健康には今まで以上に十分な配慮をする必要があります。