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採用内定に関する企業の制約は?

採用では企業の広範な自由について述べましたが、これはあくまでも採用前のことであり、採用後は全く違った制限があります。

 企業は、内定という手法を用い、よりよい人材を確保しようとしますが、この内定は判例上、解約権留保付始期付労働契約と解されています。

従って企業側が内定後、内定取消を行う場合は解雇の法理が適用され、客観的合理的理由があり、社会通念上相当であることが必要となります。

数年前、リーマンショック後にこの内定取消問題はマスコミで大きく報じられましたが、このときも企業側が客観的合理的理由及び社会通念上相当を立証するのが難しく、企業は一定の損害を賠償したというケースがありました。

また、企業は内定通知と共に誓約書を求めるのが通常ですが、判例では、誓約書記載の採用内定取消理由が発生すればそれだけで労働関係を解約できる権利が企業に留保されているとしています。従って内定通知及び誓約書を発行する場合、万一の場合に備え、誓約書には内定取消理由の記載が必要になります。