労務トラブル事例集
時間外労働手当 | 振替休日と代休 | 年次有給休暇

時間外労働手当

通常、労働者が法定時間外労働をした場合、使用者は通常の賃金の2割5分増以上の割増賃金を支払わなければなりません(労働基準法第37条)

但し、営業社員、長距離トラックの運転手、タクシー運転手等時間外労働の時間数の算定が困難である業務があります。
このような業務内容の労働者に対しては割増賃金に代えて一定の手当の支給又は割増賃金分を通常の賃金に含めて支給することも可能です。

トラブル予防のためのポイント

ただ、割増賃金分を通常の賃金に含めて支給する場合、どの部分が割増賃金に相当するか区別できるものでなければなりません。なぜなら割増賃金分を通常の賃金に含めて支給する場合であっても実際に労働した時間外労働の割増賃金がその通常の賃金に含まれているとされる割増賃金分を超えた場合、使用者がその差額を支払う必要があるからです(最高裁平成6年6月13日)。
従って、割増賃金分を通常の賃金に含めて支給する場合、給与明細書等に通常の賃金と割増賃金分を区分する必要があります。なおこれは割増賃金に代えて一定の手当の支給の場合も同じです。

このような解釈から、割増賃金に代えて一定の手当の支給、割増賃金分を通常の賃金に含めて支給す
るといった方法をとると給与計算事務については合理的ですが、賃金額の削減といった問題ではメリ
ットはありません。
なお、これらは時間外労働手当だけでなく、休日労働手当、深夜労働手当も同じ考え方です。
また、使用者が労働者に対し、時間外労働、休日労働をさせる場合、その前提として労働者代表との
三六協定の締結並びに労働基準監督署への届出が必要
になります。

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