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退職金計算式の消滅的変更

最近見直したことのない退職金規定に基づき、労働者が定年退職する場合の退職金額を見てその額の多さに驚かれている社長がたくさんいらっしゃるとのこと。このままでは退職金支払で倒産するとの懸念から退職金規定の見直しすなわち退職金計算式の削減的変更を検討しこれを実行しようと考えられている企業もたくさんあると聞きます。ただ、これも労働条件の不利益変更となります。在職中においては退職金額そのものが具現化していませんが、労働者にはこれまでの支給基準による期待権があると考えられるからです。従って、この場合も労働者の同意又は合理的理由が必要となるのはこれまでと同じです。判例(最高裁昭和63年2月16日)は変更の必要性と内容において労働者の被る不利益の程度を考慮してもなお是認できるかといった考え方です。
会社の業績、同業他社すなわち、との比較、労働者の被る損害額等考慮して総合的に判断されます。

所定労働時間の変更

1日の所定労働時間が7時間30分であった会社が、これを8時間に変更するときも就業規則を変更し届出・周知することとなりますが、これも労働者にとっては不利となり、労働者の同意あるいは合理的理由が必要となるのはこれまでに記載したとおりです。この場合の合理的理由については、例えば週休2日制の導入にあたり、1日の労働時間を延長する場合等できる限り労働者にとって不利益とならない対策が必要と考えられます。

また、所定労働時間に関し、始業・終業時刻の変更規定を盛り込む必要があります。会社は、緊急の納期変更等、業務上の都合によりその労働時間を変更する必要がある場合があると考えられます。無駄な時間外手当を支払わないためにもこういった規定が必要です。

労働条件の不利益変更(その1) | 競業避止義務